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狂言観賞(1/21) [狂言]

だいぶ前に下書きは書いてあったのですが。。。またしてもアップは遅くなりやした。
今年になって2回目の狂言で、「セルリアンタワー能楽堂 -狂言の会」です。

場所は渋谷のセルリアンタワー能楽堂。セルリアンタワー東急ホテルの地下にあり、能楽堂の隣りは料亭。能楽堂自体は小さめですが、さすがホテルの宴会場と同じフロアなせいか、コートや傘などはクロークで預かってくれて、とっても便利~。なんか豪華な感じでありました。
でも能楽堂の中は段差があまりなく、3列目で見た私は、演者が床に座ってしまうと前の人の頭が邪魔になるという感じで、ちょっと見づらかったです。椅子とかも国立能楽堂の方がいいなぁ~と感じました。いつもは若い人も多いのですが、今回はわりと年配の方が多かったような、客層でありました。

そして、私が行ったのは第二部、「二人大名」、「釣狐」でした。以前から「釣狐」がどうしても見てみたくて、今回ここでやると知った時に、即チケット購入。ホントは第一部も千作さんが出るから見たかったんですが、さすがにいいお値段だったので、第二部だけでガマンでございました(^^;

最初に千三郎さんによる解説があり、今日演じる演目についてお話されました。特に「釣狐」に関してで、昨年千五郎さんが還暦の記念として全国で演じたことがあり、その最後が2日前の鳥取とか。で、今回は七五三さんが演じることになったというお話でした。後は狐の衣装やしぐさについてなどのお話があり、それを参考に演目も見るとなるほど~と納得したりしました。

 <二人大名>
大名甲:千五郎さん、大名乙:宗彦くん、路通の者:茂くん
二人の大名が上京するにあたって、召使いがいないので自分で太刀を持って上京。途中で会った路通の者をおどして太刀持ちをさせるのですが、いばりくさった態度の大名に腹を立てた路通の者が太刀を振り回して逆に大名をおどし、小刀と素袍を奪い、あげくに鶏、犬、そして起き上がりこぼしの真似をさせて、その間に全部持って逃げてしまう・・・というお話です。

起き上がりこぼしの真似をしている時は、謡いながらころんところがるので結構大変そう。しかも3回か4回続けてやるから、なお大変そう。狂言師の方は結構体力いるんですね。
このお話はとてもわかりやすくて、しかも楽しいものでした~

 

<釣狐>
伯蔵主、実は狐:七五三さん、猟師:正邦さん
一族を猟師に次々に殺された狐が、猟師の伯父の伯蔵主という僧に化けて猟師に意見をしに行く。猟師を説得して罠を捨てさせて喜んで帰る狐ですが、帰る途中で罠を見つけ、そこにあった餌に惹きつけられ、がまんできなくなって僧の格好をやめてからまた来ようとします。一方猟師は不審に思いながら罠を見に来てみると、餌が荒した後があったことから狐に騙されたことに気がつき、再度罠をしかけて狐が来るのを待ちます。そこへ僧の格好を解いた狐が舞い戻り、餌を食べたところに猟師がつかまえようとするが、狐は逃げてしまう。。。というような話です。

「釣狐」は、狂言師が狐を演じて初めて一人前になる。。。と言われる有名な大曲です。前半は狐の着ぐるみを着た上に僧侶の衣装をつけて、さらに面をつけて演じるので、台詞を言うのも大変そうです。そんな格好なうえにしぐさの細かいところは狐を思わせるもので、ただただすごいなぁと見入ってしまいました。5月に童司くんが釣狐を披くそうですが。。。東京でやってくれたら見にいけるんだけど、今回は見れないですね。

そういえば千三郎さんが、装束を着けるのを手伝うのは、その曲を演じた者しかできないと言う話をしていて、この釣狐はベテランも若手も演じたので大丈夫だけど、2月に国立能楽堂で演じられる曲は、演じてるのが3人しかいないとのことで、装束を着けるのも大変なんです~という話をしていました。
で、ワタクシはその話を聞いた時は、実は2月のチケットは取っていませんでした。でもその後によくよく確認したら、千作さんが演じるのもこの曲は今回で最後という話なので、後悔しないように結局チケットは購入しました。ということで、次は2月15日の国立能楽堂の「千作千之丞の会」です。あともう数日じゃな~いと思い、長らく下書きに入っていたこの記事を完成させねばと思い、やっとアップさせられます。
あ~、ホントに遅筆にもほどがあるなぁ。。。


あ。。。そういえば、狂言がらみでもうひとつ忘れてました
昨年の12月23日に、能と狂言と演劇のコラボ「海神別荘」を見に行きました。場所は新宿の紀伊國屋ホール。。。。。だから報告が遅いってば・・・

公子が逸平くんで、美女が能の味方玄さん。僧都などが狂言の石田幸雄さんで、侍女などが花組芝居の人達。演出が花組芝居の加納幸和さんで、私的には面白かったです。美女は能面を着けた普通のお能の時と同じようで、台詞のイントネーションもお能と同じ。その他がわりと普通のお芝居を演じるようだったので、それがちょっと不思議な感じではありました。

でもこんなのもちょっと楽しいなぁと思いました。花組芝居の人達は女形に慣れていらっしゃるので、とても自然。しかも魚の格好も雰囲気がよく出てました。
今回は2回目だそうですが、今年もまたやるなら見てみたいなぁと思います。と思ったら、興行元のチラシの中に8月に予定があった。気をつけておこうっと。


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み〜ちゃん

狂言は全く未知の世界なので,とっても勉強になります。
そういえば,『ガラスの仮面』の中の劇,「紅天女」が能になるって聞きました。
これ,見てみたいと思っているんです。
すごくミーハーなんですけどね。
み~ちゃんだから許してね^^;
by み〜ちゃん (2006-02-14 21:12) 

こももにゃん

み~ちゃん☆
ワタクシも見に行き始める前は、なんか敷居が高く感じられてました。
でも茂山家だからなのか、ぜーんぜんそんな心配はなく、アットホームでとっても楽しいです♪
ちなみにみ~ちゃんに負けず劣らずミーハーなワタクシは、狂言を見るきっかけも、ちょうど1年前の「旅の香り時の遊び」に、京都の桜の案内で宗彦くんと逸平くんが出たのを見てからですから~(^^;ゞ
「紅天女」ね、そうそうお能になるんですよね。ちょっと興味はあるんですけど、たぶんワタクシ、能はね・・寝てしまいそうなんですよ(^^;
奥が深いとは思うんですけどね。単純明快な方が好きなのかも?
by こももにゃん (2006-02-15 00:21) 

MARI

こももにゃんさんのお話しを聞いていると、肩肘張らずに楽しめそうな
印象が伝わってきます。
話の内容も、心底悪い人は出てこなさそうです。
しかし、舞台裏は大変そうですね。
狐の着ぐるみに僧侶の衣装にお面…。夏はできなさそうですね。(^^;)
狐は無事逃げ切ったのでしょうか。
by MARI (2006-02-16 12:44) 

こももにゃん

MARIさん
狂言は基本的に古典のお笑いなので、単純に楽しめます。台詞も全部じゃないけどだいたいわかるので、いいのかもしれないです。
「釣狐」はホントに大変そうです。面をつけて演じるのがそれほど多くないのに、更に着ぐるみまで着込むんですからね~(^^;
あ、狐は無事に逃げ切りました~。
そうそう、2/19にフジテレビで14:00から、茂山千五郎家のドキュメンタリー番組をやるそうです。関東圏でしか放送しないそうですが、ちょっと狂言のことがわかるかもです。
by こももにゃん (2006-02-17 01:30) 

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